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アル・パチーノ主演『恋のためらい~フランキー&ジョニー』 映画DVD [映画:DVD]

'91年に公開されたアル・パチーノ主演の恋愛映画です。

刑務所から出所したばかりのジョニーはカフェレストランのコックの職を得るが、そこでウェイトレスのフランキーに一目惚れしてしまう。しかし、ジョニーの想いにフランキーの態度は固い。男性関係で辛い経験のある彼女は、臆病になっていたのだ……。

何と言ってもアル・パチーノ演じるジョニーが魅力的です! どんなにすげなくされても時に真摯に時にロマンチックに時にコミカルに、しつこいくらい一途に情熱的にフランキーを口説く姿に惹かれました。フランキーを見つめる視線が本当に愛情に溢れていて、「そんな目で見ないで」と戸惑うフランキーの気持ちが分かる気がします。また、ジョニーはフランキーに甘い口説き文句だけでなく、彼女にとっては耳が痛いであろう事も彼女のために告げていきます。ジョニーのこの恋に懸ける本気さを感じます。
ジョニーの一途さと、カフェの仲間達に打ち解け触れ合う姿に、フランキーも少しずつジョニーへ心を開いていきます。それでも完全には心を開けないフランキー。惹かれ合っているのはわかるのに、なかなか上手く行かない2人にやきもきしてしまいました。
フランキーとジョニーの2人が時折見せる暗く悲しい表情。過去に家族との悲しい別離を経験しているジョニーは、もう一度誰かを愛したい、愛し合いたいと願っています。対してフランキーは、過去に受けた傷からもう誰も愛さないと心に決めています。1人で生きると決めたフランキーは凛としていてとても美しいのですが、本当は孤独で淋しいのが自分で分かっているような、そしてジョニーを受け入れたいけれど、また傷付くのが怖い、そんな悲しげで不安げな表情に胸が痛みました。フランキーを演じるミシェル・ファイファーがまた美人で、凛とした立ち振る舞いや仲間に見せる柔らかい表情、過去の傷とジョニーへの揺れる気持ちに惹き込まれました。
ようやく自分の身体と心の傷の事をジョニーに打ち開けたフランキーと、彼女にかけたジョニーの言葉にじんわりと心が温まります。ラストシーンでラジオから流れるドビュッシーの『月の光』が美しく、またラジオDJの粋な計らいに思わず笑みがこぼれました。

ロマンチックな演出も各所にあり、中でも2人が初めてキスを交わす市場の花屋前のシーンはときめいてしまいます。またジョニーが器用さを活かし、じゃがいもでバラを作ってフランキーにプレゼントするシーンも印象的でした。個人的にこういうロマンチックな演出大好きです。
また、カフェの仲間達やフランキーの隣人達も温かい人達ばかりで、彼らとジョニー、フランキーの交流も心温まります。カフェのあるニューヨークの町並みも美しく、都会の片隅で寄り添って生きる人達の温かさを感じました。

決して若くない2人はどちらも過去に傷を抱え孤独と戦いながら生きている。恋は甘いだけでなく、どちらかといえば辛い事の方が多かったような2人の、不器用でためらう程に真剣な恋にじんわりと感動しました。


恋のためらい フランキー&ジョニー [DVD]

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  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • メディア: DVD



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