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ジブリ実験劇場『On Your Mark』 [映画:DVD]

1995年に、スタジオジブリが作製したアニメーション映画です。
CHAGE&ASKAの同名楽曲のプロモーションフィルムとして作製されました。
同年の作品『耳をすませば』の同時上映で公開された作品です。

地表が放射能で汚染され病気が蔓延し、人類は地下に潜んで暮らしている世紀末後の未来の都市。
あるカルト教団の施設を襲撃、制圧した武装警官隊。その中の警官2人は、教団施設の奥で倒れていた翼の生えた少女を発見する。2人は彼女を教団施設から救助したが、その直後、研究資料として政府機関の施設に連れ去られてしまった。為す術なく連れ去られる彼女を見送った2人。だが2人は彼女を救助すべく手を尽くし、空へ帰し自由にしようと奮戦する―

一応ストーリーはありますが台詞は一切なく、チャゲアスの同名楽曲が流れる中物語が展開されます。
この2人の警官がそれぞれチャゲさんと飛鳥さんに似せてあってカッコイイのです!!
おそらくは階級の低い一警官であろう2人。上官に逆らって彼女を救い出し、車を奪って逃走する彼らに容赦ない銃撃が浴びせられます。ジブリ作品にはあまり見られないSFテイスト、銃撃シーンなどスピード感溢れる映像、チャゲアス似のカッコイイ2人(笑)の活劇に惹き付けられました。
2人と少女の交流は、少女が教団から救出されるとすぐに政府の施設へ連れ去られてしまうので、ほんの僅かな時間でしかありません。それでも、「これでいいのか?」といった表情で思案する2人、そして立場も状況も省みずに危険な救出劇を決行する姿。世紀末後の混沌とした暗い世界として描かれた未来ですが、どんな状況にも屈せず、その世界で自分の正しさを貫く事、希望を持って生きる事の大切さを感じました。

クライマックスで、オープンカーからチャゲさん(をモデルにした青年警官)の手をそっと離し飛び立つ少女の微笑みにジーンとなります。車を運転する飛鳥さん(をモデルに以下略)が飛び立つ彼女に向けた微笑みと、最後に彼女の手に軽くキスをしたチャゲさんの姿にファンとしては狂喜乱舞です(笑)
こういうキザな仕草が似合うのは意外と(?)チャゲさんの方なのかもなんて思いました。

少女の背にある翼は、本物なのか人為的に生やされたものなのかは明確にされませんが、初めて(あるいは何年振りかに)空を見た少女の表情から、彼女は本物の天使なのかもしれないと、そして生きる上で失っちゃいけない希望の象徴なんだと感じました。

私が持っているのはVHS版ですがこれはすでに廃盤になっているようです。
現在はジブリの短編作品を集めた『ジブリがいっぱいSpecialショートショート』に収録されています。
チャゲアスファンにはもちろん、ジブリファンの方にも、そうでない方にも、お勧めしたい作品です。



ジブリがいっぱいSPECIALショートショート [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • メディア: DVD



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駅馬車

これ良さそうですね(^^)
ハリウッドでありがちなストーリーでもありますけど、台詞なしっていうのがまた良いのかも。
by 駅馬車 (2009-10-02 21:27) 

リュカ

>駅馬車さん
良いですよ~これ>▽<
これを目当てに『耳をすませば』を劇場へ観に行ったくらいです^^;
ストーリー自体はありがちな感じですが、台詞がない事と、歌詞とストーリーがそれほどリンクしていない所が良いです^^
by リュカ (2009-10-02 22:44) 

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