小説『アンドロメディア』 渡辺浩弐 [小説]
'98年に出版されたSF小説です。この小説を原作にしたSPEED主演の映画がありますが、ストーリーは大幅に改変されており、まったくの別物です。
超人気アイドル・人見舞のダミーとして開発されたバーチャルアイドル・AI(アイ)。その実体はハイテク技術を駆使したコンピューターである。舞の替え玉として使われていたアイだが、ある日ハッカーにハッキングされ「増殖せよ、複雑化せよ。」とプログラムされた彼女は、自らの意思を持ちネットワーク内を暴走。ついにはオリジナルである舞の命を狙おうと企む。狙われた舞を守る為、幼馴染のユウは舞と共に奔走する。共通の記憶を持つ舞とアイのユウへの想い、人工知能であるはずのアイの中に「心」を見たユウ、3者の想いが交錯する……。
渡辺浩弐さんの著作には、デジタルやコンピューターなどの技術を巧みに取り入れ、その可能性と恐ろしさを描く作品が多くあります。
人気アイドル舞の替え玉として作られた人工知能のアイ。そこへ生物の本能といえる「増殖・複雑化」という命令をプログラムされた時、アイは自我を持ち自分の意思で行動するようになります。そして、舞の記憶を持っているアイはユウと出会って、コピーされた感情ではなく自身の感情と心を育んでいきます。自分はコピーなんかじゃないというアイの叫びに、いつのまにか敵役であるはずのアイに心を掴まれ惹き込まれていきます。人間の都合で作られた存在であり、自分は偽りの存在であるとどこかでわかっていながら、自分自身を見て欲しいと願うアイの悲痛な想いに胸が痛みます。
主要な登場人物達の名前が「アイ(I)、マイ(My)、ユウ(You)」と人称代名詞になっているのもこの物語にぴったりです。
人工知能が心を持ち、オリジナルの人間に取って代わろうとするというのは今となってはありふれたSFのモチーフですが、スピーディな展開と、「コピーされた記憶の不完全さ」に伴うミステリー要素もあり、恋愛要素もあり、結末がある程度予想出来ても、最後までページをめくる手が止まりませんでした。
自ら考え感じる事によって感情は生まれます。ならば、心や感情は人間のみが持つものではないのかもしれないなんて思いました。
超人気アイドル・人見舞のダミーとして開発されたバーチャルアイドル・AI(アイ)。その実体はハイテク技術を駆使したコンピューターである。舞の替え玉として使われていたアイだが、ある日ハッカーにハッキングされ「増殖せよ、複雑化せよ。」とプログラムされた彼女は、自らの意思を持ちネットワーク内を暴走。ついにはオリジナルである舞の命を狙おうと企む。狙われた舞を守る為、幼馴染のユウは舞と共に奔走する。共通の記憶を持つ舞とアイのユウへの想い、人工知能であるはずのアイの中に「心」を見たユウ、3者の想いが交錯する……。
渡辺浩弐さんの著作には、デジタルやコンピューターなどの技術を巧みに取り入れ、その可能性と恐ろしさを描く作品が多くあります。
人気アイドル舞の替え玉として作られた人工知能のアイ。そこへ生物の本能といえる「増殖・複雑化」という命令をプログラムされた時、アイは自我を持ち自分の意思で行動するようになります。そして、舞の記憶を持っているアイはユウと出会って、コピーされた感情ではなく自身の感情と心を育んでいきます。自分はコピーなんかじゃないというアイの叫びに、いつのまにか敵役であるはずのアイに心を掴まれ惹き込まれていきます。人間の都合で作られた存在であり、自分は偽りの存在であるとどこかでわかっていながら、自分自身を見て欲しいと願うアイの悲痛な想いに胸が痛みます。
主要な登場人物達の名前が「アイ(I)、マイ(My)、ユウ(You)」と人称代名詞になっているのもこの物語にぴったりです。
人工知能が心を持ち、オリジナルの人間に取って代わろうとするというのは今となってはありふれたSFのモチーフですが、スピーディな展開と、「コピーされた記憶の不完全さ」に伴うミステリー要素もあり、恋愛要素もあり、結末がある程度予想出来ても、最後までページをめくる手が止まりませんでした。
自ら考え感じる事によって感情は生まれます。ならば、心や感情は人間のみが持つものではないのかもしれないなんて思いました。
こんにちは。
リュカさんのレビューを読んで読みたくなりました。
映画化したのは全然別物なんですか?
う~ん・・・。
by まおにゃ (2008-09-16 23:52)
こんにちは^^
そう言って頂けると嬉しいです!本は幻冬舎から出ています。10年前の作品ですが絶版にはなっていないはず…。
SPEEDの映画版は全然別物ですねぇ。同じ登場人物はいますが、役どころや他の登場人物、ストーリー展開も違っています。
by リュカ (2008-09-17 20:25)