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Southern All Stars『Sakura』 CDアルバム [音楽]

'98年に発売されたサザンオールスターズ13枚目のオリジナルアルバムです。

<収録曲>
1. NO-NO-YEAH/GO-GO-YEAH
2. YARLEN SHUFFLE~小羊達へのレクイエム~
3. マイ フェラ レディ
4. LOVE AFFAIR~秘密のデート~
5. 爆笑アイランド
6. BLUE HEAVEN
7. CRY 哀 CRY
8. 唐人物語(ラシャメンのうた)
9. 湘南SEPTEMBER
10. PARADISE
11. 私の世紀末カルテ
12. SAUDADE~真冬の蜃気楼~
13. GIMME SOME LOVIN’~生命(いのち)果てるまで~
14. SEA SIDE WOMAN BLUES
15. (The Return of)01 MESSENGER~電子狂の詩(うた)~(Albam Version)
16. 素敵な夢を叶えましょう


さくら

さくら

  • アーティスト: サザンオールスターズ,桑田佳祐,’Collaboration,TOMMY SNYDER,島健
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1998/10/21
  • メディア: CD




桑田さん曰く、「やりたい事を好き放題にやったらほとんど売れなかった。」そうで、ミリオンヒットはしなかったものの、時間をかけ丹精に作りこまれた名曲揃いのアルバムです。

桑田さんの詩と歌唱のセンスが光るロックナンバーの1、社会風刺を桑田さんらしい表現で歌い上げた2、5、エロティックな歌詞とムーディなジャズのメロディに酔う3、ドラマ主題歌にもなった禁じられた恋を切なく歌った4、終わりを告げた恋への想いが胸を打つ6、ロック調のメロディに和歌をモチーフにした歌詞が秀逸な7、江戸時代に実在した芸者を歌った8は、原由子さんの優しく切ない歌声が主人公の波乱に満ちた哀しい人生に心打たれます。以外にも桑田さんの楽曲のタイトルで「湘南」と付くのはこの1曲だけだという9は、夏の終わりと共に終わる恋を歌い上げたバラードで、愛し合っているらしいのに訪れた別れが切なく響きます。核問題を桑田さんらしいテイストで歌い上げたメッセージ色のある10、社会人の視線で暗く虚しさに満ちた現代の世の中を歌う11は重く胸を締め付けられます。「郷愁」「哀愁」といった意味を持つタイトルの12はブラジルの文化や地名が歌詞に織り込まれ淋しさの中にどこか懐かしさを感じます。サディズムな愛の形を歌った13はエロティックなのにどこか切なく、また情報化社会を皮肉った15は人々の滑稽な姿の中にどこか怖さを感じます。このアルバムを締めくくる16は桑田さんからサザンのメンバーに向けて書かれた曲で優しさと希望があり、そして現在の「無期限活動休止」に繋がる想いが見て取れる気がするのは考えすぎでしょうか。

全体的に暗く重厚感溢れるアルバムで、万人受けするものではないかもしれません。「サザンといえば海! 夏! 」といったイメージを持っている人には合わないのではないかと思います。
けれどどの曲もとても作りこまれていて、遊び心あり社会風刺あり、流行に迎合しない、毒あり華ありのサザンオールスターズの職人技が光ります。
暗いと敬遠せず、是非歌詞カードをじっくり見ながら聴き入って頂きたい1枚です。


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